9月11日(土) 14:15~17:45
- テーマ:
- 「死から生を見つめる福祉」~改めて生と死から社会福祉を捉えなおす~
- 【基調講演】
- 生きる意味を問う-「死んだら何もかも終わり」を駁す
宇都宮輝夫(北海道千歳リハビリテーション大学、北海道大学名誉教授) - 【シンポジスト】
- 井上 博(社会福祉法人愛泉会理事長、日本知的障がい者福祉協会会長)
佐藤 久男(NPO法人 蜘蛛の糸)
斉藤 仙邦(東北福祉大学) - 【コメンテーター】
- 大島 巌(東北福祉大学)
- 【コーディネーター】
- 都築 光一(東北福祉大学)
※敬称略
社会福祉は、人の死をどのように捉え、その上で「生」と「死」にどのように向き合うのか、議論する。
人の死は、本人の死と、それを見つめている周囲の人々が受け止める死がある。そしてさらに、周囲の人々が受け止める死は、本人の死で終わらない場合が少なくない。このとき社会福祉は、どのように本人や周囲の人々に接し、どのような支援が必要なのかを考える際、「死」に向き合ってこそ、「生」のあり方を再認識することも可能となる。そのための具体的な支援のあり方も、様々な視点からの検討が必要である。
少子高齢社会を迎え、人の死は極めて身近なものとなってきている。社会福祉の各現場の中でも高齢者福祉の現場では、死に直面している方々に寄り添うという場面が日常化してきている。また、近年度重なる災害の現場において、死と直面する場面や家族を失った方々と向き合う場面も少なくない。社会福祉の現場では、施設職員や医療ソーシャルワーカーの間で、個別事例や研究発表された事例などの報告が見受けられる。今後は少子高齢化の進行によって、「死」の場面で、本人のみならず近親者に対する社会福祉の立場からの支援のあり方が議論され、必要とされるものと思われる。これまで東北では、震災などの経験や超高齢化の進行による経験さらには高い自殺率など「死」における福祉分野の関わりは少なくない。
こうした点から今大会においては、今後に向けて社会福祉学では質や量ともに重要と思われるテーマとして「死」を取り上げ、議論を深めたい。