第61回秋季大会

  • 会期:2013年9月21日(土)~22日(日)
  • 会場:北星学園大学

大会テーマ

貧困と社会福祉 -貧困問題への創造的実践を考える-


NEWS

 

 


大会開催に向けて

日本社会福祉学会 第61回秋季大会 大会長
北星学園大学 学長 田村 信一

このたび北星学園大学におきまして日本社会福祉学会第61回大会秋季大会を開催するにあたり、歓迎のご挨拶とご案内を申し上げます。

北星学園大学は1962年に、文学部英文学科・社会福祉学科というささやかな一学部の大学として発足いたしました。2年後に経済学部を設置した後、社会福祉については、1992年に社会福祉学専攻修士課程を開設し、1996年、文学部社会福祉学科を、福祉計画学科・福祉臨床学科・福祉心理学科から構成される社会福祉学部として独立させました。さらに2000年には社会福祉学研究科博士課程を開設して現在に至っています。昨年本学は開学50周年を迎えましたが、社会福祉の研究と教育はキリスト教主義大学としての本学の学風を象徴する部門として広く認知され、とりわけ北海道内の隅々で「地の塩」として福祉のために活躍する多数の卒業生を送り出してきたことは、われわれの誇りとするところです。

ところで、第61回秋季大会のテーマは「貧困と社会福祉―貧困問題への創造的実践を考える」となっています。ご承知のように、バブル崩壊後の経済的・社会的停滞、経済のグローバル化の著しい進展、リーマンショックによる金融不況などによって、また東日本大震災による未曽有の被害によって、失業と経済格差の拡大に起因する貧困問題が大きくクローズアップされました。わが国の場合、高度経済成長時代をつうじて生活保護制度以外の貧困に対する社会的セーフティネットの構築が遅れたために、貧困問題とどのように取り組むかは喫緊の課題となっています。周知のように、19世紀の「自由放任主義」と「フィランソロフィー(慈善)」の時代から20世紀の「福祉国家」への転換において、イギリスにおける「貧困調査」と「貧困」の発見が決定的な意義を持ちました。歴史的にみれば、「新自由主義(ニューリベラリズム)」とは「自由放任主義」の修正を意味していたのです。大会では上記のテーマの下で、近年全国で展開されている多様な貧困問題に対する創造的実践が論議されますが、これを通じて今日の「新自由主義(ネオリベラリズム)」の新たなありようが模索されることになるのではないでしょうか。

本学は都心から至近距離にあり、新千歳空港からのアクセスにも便利な場所にあります。多くの会員の皆様が参加され、北海道自然100選に選ばれた北限のコナラ林として学術上貴重な「大谷地の森」に隣接し、緑豊かな自然に恵まれた美しいキャンパスで、実り多い交流が実現されることを確信しています。さらに本学図書館には、稀覯な資料を含む「イギリス社会政策コレクション」が所蔵されておりますので、ぜひこの機会にご覧いただきたく存じます。



お問い合わせ先

第61回秋季大会事務局(北星学園大学)
〒004-8631 札幌市厚別区大谷地西2丁目3-1
北星学園大学

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