大会企画シンポジウムシンポジスト 清水 康之

自殺対策におけるNPOの役割

清水 康之(NPO法人 自殺対策支援センター ライフリンク代表)

 

①「社会的取組としての自殺対策」を自律的な軌道に乗せるために必要なこと
ⅰ)社会的な枠組み(法的根拠)作り: 自殺対策基本法の制定、自殺総合対策大綱の策定
ⅱ)自殺の実態解明: 実践的な対策を立案するための基礎資料として
ⅲ)自殺対策のモデル作り: 解明された実態に即してどう対策を推進するかのモデル
ⅳ)監視体制の確立: 法律に従って行政が対策に取り組んでいるかの監視および評価
ⅴ)自殺対策の土壌作り: いくら実務の種をまいても土壌が枯れていては芽は育たない

②「社会的な枠組み(法的根拠)作り」におけるNPOの役割
ⅰ)ライフリンクの設立: 「いのちを守るためにつながろう」という意志を込めて(04年10月)
ⅱ)自殺対策の法制化を求める3万人署名: 「声なき声」を結集させて自殺を社会問題化(06年6月)

③「自殺の実態解明」におけるNPOの役割
ⅰ)「自殺実態1000人調査」: 遺族や専門家らと一緒に対策を作ろうと呼びかけ(07年4月)
ⅱ)「警察庁の自殺者統計」を公表するための働きかけ(「自殺実態白書」を08年7月に発行)

④「自殺対策のモデル作り」におけるNPOの役割
ⅰ)足立区と協定を締結して「都市型の自殺対策地域ネットワーク」モデル作りへ(09年5月)
ⅱ)鹿児島市の対策アドバイザー、日野市の自殺対策条例の素案作成、等(今年度)

⑤「監視体制の確立」におけるNPOの役割
ⅰ)自治体の「自殺対策推進状況調査」を2006年度より実施
ⅱ)調査結果のプレスリリース、議会を通して監視するよう働きかけ

⑥「自殺対策の土壌づくり」におけるNPOの役割
ⅰ)あらゆる実践活動を社会的な啓発へとつなげる(マスコミ報道件数 200回以上/年間)
ⅱ)メディア関係者へのレクチャ等

⑦現場主導型の問題解決社会に向けて
ⅰ)従来の「行政主導型(縦割り)問題解決方法」の限界
ⅱ)必要なのは「現場主導型問題解決方法」への移行(その確立)
ⅲ)実態把握・解析 → 総合的対策の立案 → 推進に必要な関係機関の連携 → 実践
ⅳ)NPOと行政、企業等との役割分担


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